台湾の雑誌が面白い!

Our Favorite City ニッポン × タイワン オンガクカクメイ

2021/08/19 19:00

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旅が好きで、20代の頃からヨーロッパや北欧などを中心に一人旅をしてきました。


ひとつの国に興味を持つとくり返し通いたくなって、ここ10年ほどはとにかく台湾をはじめとしたアジアの国々に夢中です。

気候や文化が重なりつつも、それぞれに特色があるところに惹かれています。



なかでも台湾は、訪れるほどにますます恋しくなる。



私の生活には台湾のものが欠かせなくて、そのためいつも食材から日用品までありとあらゆるものを持ち帰っています。

航空券を取るときは、日程の次にどれだけ荷物を預けられるかが判断基準になるくらい。スーツケースを二個持っていくこともしょっちゅうです。



この連載では、約10年かけて厳選した、定番の台湾土産をご紹介します。

7回目は、台湾の優れたデザインを楽しめる「雑誌」について。



台湾の友人たちは、日本の雑誌が大好き。


特に、毎号ワンテーマを取り上げるカルチャー誌の「POPEYE」や「BRUTUS」、

美しい写真で上質なライフスタイルを提案する「& Premium」など(いずれもマガジンハウス)は、

有名書店はもちろん、ブックカフェにも必ず置いてありますし、友人宅の本棚でもよく見かけます。


だから、インターネット上だけでなく雑誌や本も、日本と台湾のタイムラグはほぼなくて、

一緒に同じものを見ているなと感じることがしばしば。

そして、そんな台湾にも、もちろん素敵な雑誌がいくつもあります。


私は台湾へ行くときは、毎回雑誌や本を爆買いしています。

その中から、気に入ってよく手に取っている雑誌をご紹介しますね。






まず、ライフスタイル系では、印象的な写真に目を奪われる「小日子(シャオリーズ)」をすすめたい。


台湾の人の暮らしやカルチャー、ショップなどにスポットを当てた内容です。

ポートランド発の「KINFOLK」や「& Premium」などの世界観がお好きな方には、きっとささるはず。

経年変化が楽しめそうな紙質もいい。


ちなみにこちらの編集部は、台北市内にオリジナルの雑貨やドリンクを販売する「小日子商号」というショップを運営していることもあり、プロダクトづくりが上手です。

毎号、付録つきバージョンもあって、付録を目当てに買うこともあります。





「小日子」100号の付録は、スーツケース用のベルト。

“travelholic”の一人として、またゆっくり台湾を訪れたいと思いながら、こちらを購入しました。






お洒落なフード系マガジン、「好吃(ハオチー)」。


好吃は“美味しい”という意味で、タイトルや表紙からも、どのような内容の雑誌か伝わりますね。

レストランの紹介や食材、レシピ、食文化など、食べものにまつわるあれこれを幅広く網羅しています。

写真も多いので、言葉がわからなくても、視覚的に楽しめる。

食いしん坊のためのトラベルガイドのような号もあります。






透南風」は、台湾南部の食や文化を驚くほどの深度で取材している雑誌。


前回ご紹介した書籍「旬味」を編集しているチームで、「天然生活」などがお好きな方にすすめたい。

彼らとは台南や高雄郊外を一緒に旅しながら取材したことがあり、取材対象へ誠実に向き合う姿勢と熱心さには、いつも心を打たれます。


また、台南市内で「透南風咖啡聚場」という雑貨店+カフェを運営。

手づくりのカゴやバッグ、質のいいお塩など、ここでしか手に入らないMIT(メイド・イン・台湾)の貴重な品々を取り扱っています。






秋刀魚」は台日カルチャーを取り上げている雑誌。

テーマを通じて、外から見た日本の面白さや、皆がどのような点に注目しているかがわかります。

外国人の視点で日本を見てみると、違った良さに気づけますね。





デザインやアートに力を入れている台湾らしく、誌面デザインのクォリティーが高い。

そして、どれもワンテーマで読みやすい。

台湾から通販もできるので、ぜひ読んでみてはいかがでしょうか。












柳沢小実

エッセイスト
衣・食・住・旅・台湾にまつわる著書多数。 最新刊は読売新聞連載をまとめた「おうち時間のつくり方」(だいわ文庫)
 Instagram @tokyo_taipei



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