社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS)×Leo王 日台スペシャル対談 【後編】
前回に続いて社長 from SOIL&"PIMP"SESSIONSとLeo王の対談の続きをお届け。
Leo王のSOIL&"PIMP"SESSIONS愛に社長もタジタジとなっています(笑)。
取材・文 / 行 達也
── SOIL&"PIMP"SESSIONSは一度、台湾でライヴをされているんですよね?
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) 初めて行った時に、すでに日本盤のCDを持ってるファンの方がいたり、日本と変わらない感じで盛り上がってくれたので嬉しかったです。
Leo王 それはいつだったのですか?
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) 2016年ですね。
その年に僕たちのCDの台湾エディションが発売になったので、それのプロモーションも兼ねて台湾公演を実施しました。
Legacy Taipeiっていうライヴハウスですね。Skaraokeというバンドがオープニングアクトをやってくれました。
Skaraoke 帶你去唱卡拉OK | 秋聲 Chill Sound
Leo王 台湾でSkaraokeのように大所帯でやってるバンドはとても少なくて、おそらく10ユニットもないと思います。
その中でSkaraokeは一番キャリアがあって、リーダーのトーマスとは仲が良くて、他のメンバーにもいろいろとお世話になっています。
確か、ベーシストが日本の方なんですよね?
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) そうです!
その時のライヴが台北で初の公演だったんですが、とてもいい感じに盛り上がったので、
またやりましょうね!っていうモードだったんですが、そのあとウチのバンドが活動休止になって、
しばらく間が開いて、復活して、よしまた台北行くか!ってタイミングでコロナになっちゃったんですよね。
Leo王 そういう感じだったんですね。
僕もコロナで日本に行けなくなってしまいました。本当に残念です。
── そうですね、今、人の行き来ができないことで音楽の交流もなかなか難しくなってきている感じはします。
ただ、Leo王さんを始め、台湾には日本でも多くのファンを獲得できそうなアーティストがたくさんいるな、と感じています。
残念ながら今一つ浸透していない感じがするのですが、アジテイターでありプロデューサーである社長からの目線で見た時に、この現状を打破するために何が必要だと思われますか?
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) 難しいですよね。
ただ、シンプルに距離的にも近いので、コロナさえなければ容易に行き来ができるという利点もあるし、オンラインのやり取りでも制作はできるので、
やっぱりコラボレーションをどんどんしていく
(編注:この発言の直後にLeo王がすかさずThumbs Up!)
っていうことなのかなあと。
ライヴができるようになったらどちらの国でもフェスはあるから、お互いのステージにゲストで出演してっていうコラボの仕方は有効かなと思います。
お互いの国でのショーケースですよね。
Leo王 社長が仰る通り、コロナが落ち着いたらフィーチャリングやコラボができるようになって良いと思います。
台湾で活動していて人気の高い東京中央線という日本のバンドがいるのですが、
SOIL&"PIMP"SESSIONSが台湾でライヴやるときにはぜひ彼らも招きたいです。
僕は彼らととても仲が良いので、何かお手伝いできればと思います。
東京中央線 Tokyo Chuo-Line - Crowded Subway
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) おもしろそうですね!ぜひ!
そういえばJABBERLOOPさんとのコラボの話っていうのはなくなったワケじゃないんですよね?
Leo王 はい、機会があればやりましょう!って話しています。
JABBERLOOPさんは僕が所属するレーベルKAO!INCの蛋堡(Soft Lipa)と一緒にアルバムを作ったこともあって、とても馴染みがあります。
なので、台湾でヒップホップを聴いている人たちは、みんなJABBERLOOPさんのこと知ってるんですよね。
社長さんはJABBERLOOPさんのことはご存知ですか?
JABBERLOOP / イナズマ(PV)/ INAZUMA
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) 年齢が一つか二つぐらいしか違わなくて、割と近いんですよね。
僕らと同じく日本でインストゥルメンタルをやってるバンドとして大切な仲間だと思ってます。
すごくいいバンドだと思いますし、一度、SOIL&"PIMP"SESSIONSでピアノの丈青がケガでライヴに出れなかった時にMELTENがサポートで弾いてくれたりとか、
SOIL&"PIMP"SESSIONSのイベントにトランペットのマコっちゃんが出演してくれたりとか、バンド単位でも個人でも仲良くさせてもらってますよ。
Leo王 へえーそんなに仲が良かったんですね!
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) あれ?今、英語で喋った?ってかLeo王は英語話せるのかな?
Leo王 はい、もちろん!
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) そっか、だといいね。
コラボレーションする時に英語でコミュニケーションが取れるのはとてもスムーズに進むので。
日本の若いミュージシャンもみんな英語使えるようになってきて、そうやって言葉の壁がなくなることで、より面白いモノを作ることができる可能性が拡がると思います。
すごくいいと思います。
── ありがとうございました。コロナが落ち着いたら、SOIL & "PIMP" SESSIONSとLeo王にはぜひ一緒に何かやって欲しいと思っています。
Leo王 僕はとにかくSOIL&"PIMP"SESSIONSのライヴが見たいです!
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) 楽しみにしてます!
Leo王 SOIL&"PIMP"SESSIONSは映像で観るだけでもそのエナジーやパワーをとても感じるので、生で観るライヴは本当に楽しみなんですよ!
特に”Crush”という曲のMVはめちゃめちゃパンキッシュで何か革命的で戦闘的なモノを感じました。すごいインパクトです!
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) はい、そうです。そういうビデオです。まさにRiotです(笑)
SOIL & "PIMP" SESSIONS "Crush"
Leo王 ファンキーなベースが最高です!
僕もこういうグルーヴは本当に大事にしたいと思ってます。
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) いやあ、すごい聴いてくれてて嬉しいですね。
Leo王 いや、いい曲なので何回も聴いちゃいます(笑)。
”FUNKY GOLDMAN”もThe Rootsに通ずるグルーヴをとても感じるんです。
ヒップホップ的でもありますよね?
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) すごいなあー詳しい!!(笑)
Leo王 社長さんと対談させてもらえるってなって、全部聴き直しました!
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) (爆笑)ありがとう!!!
Leo王 以前に活動休止になったことがあると思うのですが、それはメンバーチェンジによるものですか?
と思ったのは、バンドってメンバーの音の集合体で成り立っているから、もしかしてそうなのかなと。
一人でも抜けると大変ですよね?
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) そうなんです。
それまでサックスを担当していたメンバーが素晴らしいプレイヤーだったんですね。
彼が持ってた個性はすごかったので、バンドとして今後同じライヴはできない。
それがわかった上でどうやって前に進むか?新しいスタイルを築いていかないといけない。
だからメンバーが変わるっていうのは大変なことですよね。
Leo王 やはりそうですよね。
自分もメンバーのギターがケガで離脱して、新しいメンバーに変わった時も、
以前のメンバーのサウンドを思い出して、最初は「ああ、ちがうな」ってちょっとネガティヴな捉え方をしてしまったこともあったんですが、
実はそうやってエボリューションしていくんだって気付きました。
社長(SOIL&"PIMP"SESSIONS) Yeah!Evolution!That’s Right!
── 思っていた以上にLeo王さんってバンドマンなんですね。
Leo王 はい、確かにシンガーであり、ラッパーでもあるのですが、
今はバンドメンバーが本当に欠かせない存在になっていて、
今回のミニアルバムもメンバーのカラーがかなり発揮されていて、このメンバーじゃなかったら出来なかったアルバムだと思っています。
なので、最近では自分がソロアーティストなのかバンドマンなのかわからなくなってきました(笑)
── これからの活躍も楽しみにしてます!ぜひ来日してくださいね!
Leo王 もちろん行きます!!
YouTubeチャンネル「SAYULOG」では、2組のスペシャルトークを動画でお届け!
ぜひチェックしてください!
SOIL&"PIMP"SESSIONSのAgitator。
↓以下、バンドの紹介↓
2001年、東京のクラブイベントで知り合ったミュージシャンが集まり結成。
ライブを中心とした活動を身上とし、確かな演奏力とクールな雰囲気をただよわせながらも、ラフでエンターテイメント、バースト寸前の爆音ジャズを展開。
Bitfanにてファンコミュニティーサイト「デスジャズ研究会」を開設、日々会員向けの限定コンテンツも更新中。
■ Leo王
台湾の新生代を象徴するラッパー、シンガー。
メロディックなラップに加え、独特な雰囲気のあるライブは激しくて魅力的。
元々インディーズロックバンドのボーカルだったこともあり、非典型的なラッパー。
2019年、台湾グラミー賞と呼ばれる金曲奬では、2ndソロアルバムでラッパーとしては史上初の「最優秀男性歌手」を受賞した。
行 達也
株式会社SKIYAKI、 Our Favorite City 編集スタッフ
台湾インディーズは初心者ですが、夜市には行ったことあります。もっと食べたいです。