台湾ミュージックビデオの中の日本
こんにちは。
『Our Favorite City』は 日本と台湾を音楽で結ぶプロジェクトということで、
新コラム「台湾そこから行くのね」では私が見つけた台湾にまつわる素敵なサイトを紹介していきたいと思います。
今回ご紹介するのは「日本で撮影された洋楽MVなどを紹介しているブログです。」という
海外のアーティストが日本をロケ地にしたり、日本語をふんだんに使ったり、
とにかく日本の要素を使ったミュージック・ビデオ(以下MV)を紹介しているサイトです。
このブログでは、数多くの国のミュージシャンが日本を舞台に撮影している、というだけでなく
改めて、「日本の風景は絵になると思ってもらえているんだな」ということに気づかされます。
そして、その風景は“渋谷駅前スクランブル交差点”や“富士山”であれば想定内ですが、
我々日本人が思いも寄らないような場所であっても、
他国の人には興味深く刺さるんだなという発見が多々あります。
余談ですが、自分が昔、下北沢でライヴのできるカフェを経営していた時に、
ある日、タイからの観光客カップルが興奮気味に入ってきたので、
なんでこんなどうでもいい店に来たんだと問いただしたところ、
「昨日は東京ディズニーランドに行ってきたよ。今日はこの店で、明日は富士山に行くよ」と、
ほとんど詐欺まがいの案内をされたようなことを言ってくるので、
心配になり、持っていたガイドブックを見せてもらったら、
なるほど確かにそのコースにウチの店が含まれていて、
国が違えば価値観も想像が及ばないほど違うんだ、
と感心しました(それにしても絶対におかしい)。
閑話休題。
このサイトの何がすごいって、ミュージックビデオってクレジット欄に必ずしもロケ地が明記されているワケではないんですね。
だから、このサイト主の方はどうやって見つけてくるんだろうかと。
まさか片っ端からMVというMVを視聴してるとか...
まあ、そこを知ってはロマンが廃るので敢えて深追いしないで、
純粋に楽しんでいただければと思います。
というワケで、今回は台湾ミュージシャンが手掛けたMV作品の中から、個性あふれる内容のモノをピックアップしました。
How哥宇宙 / 七月半(SevenFat)
完全に日本の80年代TVアニメのオープニングを模したオマージュ作品で、
まず、コピーの完成度に舌を巻くには巻くのですが、
そのクオリティー以上に冒頭から放たれる
「俺は初級の日本語しか学ばないから、不機嫌ならお前がやれよ!!!」
という、もはや日本が好きなんだか嫌いなんだかよくわかんない内角スレスレのビーンボールに、こちらも感情の置き所が見当たりません。
以降も繰り返されるナンセンスワードの連発に、
まともな思考回路で臨むと間違いなく精神的に破綻をきたすので
“無”になって聴くことをオススメします。
ちなみに音声をオフにして画面だけ観てる方がシュールで痺れます。
Better / 吳卓源(Julia Wu) ft. 陳芳語(Kimberley Chen)
続いて観ていただきたいMVは、
こちらなんと全編、車の教習所にての撮影。
このアイデアはなかなか思いつかないです。
いや、思いつかないっていうか、どんだけ絵にならないんだよってことで普通なら不採用ですよ。
ただ、曲がミドルテンポのR&Bでかなりいい感じなのと、
おそらく歌詞とは無関係に淡々と進む教習場のストーリーの続きが気になって、目が離せなくなるんです。
突然、骨付きチキン食べだすわ、合格直後にシャンパンシャワーおっ始めるわと、
どこまでも自由すぎる2人をご覧あれ。
FULLY I / DSPS
最後は特にヒネリとかナシで、
ただ好きなバンドが日本ロケでMV撮ってるってだけです。
銀座とか渋谷とか街の風景がふんだんに盛り込まれてます。
というワケでこちらのサイトでは台湾だけでなく、
世界各国の日本ネタ搭載MV情報をかなりの頻度で更新してます。
ディスカバー・ジャパンの意味でも興味深いので、ぜひチェックを!
>> 日本で撮影された洋楽MVなどを紹介しているブログです。
行 達也
株式会社SKIYAKI、 Our Favorite City 編集スタッフ
台湾インディーズは初心者ですが、夜市には行ったことあります。もっと食べたいです。